はじめに

私は大工をしています。新たな発見・工夫は毎日のようにあります。その中で大工というのは木の特性を考えながら様々な加工した上で部位に利用し、家を作り上げていきます。例えば一本の木を半分に割ります。その時点で右と左の特性を持った木になります。それぞれを半分の長さに切ります。2回手を入れただけで4つの特性を持った材料になります。特性を持った材料を最適な長さ方向で最適な所に使用し活かしていく。また、新たな発見・工夫を次の仕事に活かしていく。これはJC運動にも似た所ではないでしょうか。JC活動の中での「奉仕・修練・友情」には、自らが成長し、次のステージへと突き進む機会が多くあり、どれも重要な要素ですが、そのなかでも西脇青年会議所のメンバーには、まず「友情」を大切に活動していただきたいと思います。困難に直面しても「仲間」がいれば、違う景色が見え、新たな一歩を踏み出す原動力となり成功を共に喜び合えるからです。様々な性を持った仲間がいるからこそ、一人では達成できないことも、困難も乗り越えられます。困難を仲間と共に乗り越え達成感を得ることは、新たな発見があり、それぞれ自己の成長に繋がり、それはすなはち「修練」へと繋がるのではないでしょうか。

地域について

 この西脇、多可地域には豊かな山々・3本の川・澄んだ空気、夜には満天の星空など多くの自然があり、生活環境・交通アクセスなどバランスが取れた地域で、そして歴史的な遺産や伝統文化が多くある中、今日に至るまでさまざまな産業が発展してきました。しかしながら地場産業の一つのである「播州織物」の生産量は減少し、さらに進学など他方への若者の流出により、人口減少が昨今の課題となっています。2023年度、私が委員長として実施した事業で、参加していただいた学生たちへのアンケートでは、9割以上の学生が「このまちに住み続けたい」「進学で地方に出るがこのまちに戻ってきたい」と答えました。意外にも、私たち大人が思うよりも未来を担う子ども達は、地域に愛着をもっていることに改めて考えさせられる結果でした。そんな想いを、大人になっても持ち続けてもらうには、まずは住み続けられるまちづくりが必要です。住み続けられるまちづくりとは、「働く場所がある」「住民に活気がある」この二点が非常に重要だと私は考えます。そのためには、私たちが地域を知り積極的に活動を行わなければなりません。青年会議所と地域の力が団結すればまだ見ぬ地域資源を開発し、そして魅力を発信し続け、目標を定め協力しながら互いに成長し、メンバーの活力が地域の活力に繋がる事業を構築します。

会員拡大について

 西脇青年会議所をさらに盛り上げるには、会員拡大は重要になってきます。現在の会員数から構成される委員会では、事業の目標達成や、会員拡大において青年会議所の地域での役割・魅力を候補者に伝え実感・共感を得ることは容易ではありません。そのために地域での事業を通して、JC活動を少しでも多く体験してもらうことで、この地域に対する課題に直接触れてもらい、共に活動することで青年会議所の地域での役割・魅力を伝えられると考えています。その第一歩として、各委員会おいても会員拡大について考える時間を設け、全体での拡大情報を共有する必要があります。候補者にも各事業に積極的に参加してもらうことにより、我々青年会議所の地域での役割・魅力を感じてもらい会員拡大に繋げます。さらには、団体の垣根を越えて情報交換を行っていきます。候補者の情報については、メンバー全体で日頃から共有しつづけられる取り組みを行います。

西脇青年会議所について

 良いLOM・活発な青年会議所とは、どのようなことでしょうか。会員数が多い、経験豊富なメンバーがいる。果たしてそうでしょうか。「団結力」があることが、私は良いLOM・活発な青年会議所だと考えます。西脇青年会議所は昨年の拡大の成果もあり会員数は増えたとはいえ、少ないメンバーで組織の構成は免れておりません。組織強化には多くのメンバーが重要ではありますが、少ない人数だからこそ生まれる絆、友情があります。少数でも、経験がなくても、良いLOM・活発な青年会議所はできます。統率の取れた活動をすることにより、まとまりある絆で結ばれた団体になります。一人では実現出来ないことも、団結力があれば実現できます。また、組織を強固にするためには個々がより多くの知識を得て伝えることが必要です。様々な体験・職種が在籍するこの青年会議所ではそれぞれ多様な思い考え方があり、それらを理解し深めあうことで強固な組織になることで西脇青年会所の想いは地域へと波及し魅力ある団体となります。

挑戦なくして成果なし

 失敗を恐れて挑戦しなければ成功することもありません。頭では分かっていても恐怖や不安に支配され行動できなくなるのが人間です。かくいう私も理事長を拝命する際、挑戦する事から目を背けてしまいそうになりました。しかし、信頼できる仲間が挑戦し続けている姿を見ることで、この大役へ立ち向かう勇気をもらい、自分自身の可能性を信じ進むことができました。「大切なのは、自分持っているものを活かすこと」そう考えられるようになると、可能性が広がっていくと考えています。何度失敗しても何度くじけそうになっても諦めずに挑戦することで自分自身が成長し周囲を動かす小さな台風の目になっていきます。失敗を恐れず常に挑戦することを忘れず行動し小さな台風の目が大きな虹を生むその日までメンバー全員で努力していくことを約束致します。1つのゴールに向かって、今自分ができることを、今の自分の立ち位置で考え実行し、その行動一つ一つが上手く組み立った時、西脇青年会議所があなたの家と呼べるような、「拠り所」になります。

2024年度LOMスローガン

未来を築く〜友情の力〜

第64代 理事長 浦川賢司
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