理事長所信・LOMスローガン

第61代理事長 篠原 正裕

はじめに
 2020年、新型コロナウイルスの世界的流行により、我々の社会生活、行動様式、価値観は大きく変化しました。行動範囲も制限され、友人や家族に会うこともできない時期が続きました。緊急事態宣言解除後も、外ではマスクやソーシャルディスタンスが要求され、これまで当たり前であったことが当たり前でなくなってしまいました。私たちの町である西脇市・多可町も多くの企業・事業者が新型コロナウイルスの影響を受けています。
少子高齢化、人口減少という大きな課題を抱えたうえ、新型コロナウイルスの流行という大きな波がやってきた今、私たちは何を考え、どう行動すべきでしょうか。
新たな時代のトップランナーとして
 有事には過去を踏襲するより、何事もゼロベースで思考する能力と発想、実行のスピードが大切になります。Withコロナ時代がスタートした今、これまでの常識ややり方が全てリセットされてしまいました。 
 人との繋がりが分断され、互いに疑心暗鬼になり、経済的にも大きなダメージを受けた今、我々が立ち向かう方向は、どんな困難があってもそれを乗り越えること。そのためにはこのピンチの中にあるチャンスの芽を見出だし、育て、実現させていくことではないでしょうか。
私たちJEYCEE がそれぞれピンチをチャンスに変え、新たな時代のトップランナーとして地域を牽引していくことが、これからの時代に求められるのではないでしょうか。
チャンスの芽
 チャンスの芽、それはどこにあるのか。私はそれは常に今、目の前にあるものだと考えます。未来は常に今から始まっているものであり、何かをはじめるのに遅いということはありません。今の積み重ねが未来につながっていき、私たちが望む明るい豊かな社会につながっているものと確信しています。
Give and Give の精神
成功」とは何でしょうか。また、「幸せ」とは何でしょうか。事業家の多くは自社の拡大と成長、富と名声を求めます。規模の力によって、市場シェアを高め、大量生産・大量消費によって効率化を追求すること。これは成長・拡大する世の中においては非常に有効であり「成功」したモデルでした。またその中で多くの人の「幸せ」を支え、日本の戦後からの復興と成長を支えてきました。しかし、令和の時代において、人口が減少することはほぼ確実であり、これまでと同じような社会の在り方ではうまくいかない点も多くなってきています。我々は縮小する社会の中での「成功」と「幸せ」を実現する必要があります。
「成功」と「幸せ」の考え方として例を挙げると、ペンシルベニア大学ウォートン校の教授アダム・グラント氏の著書で『GIVE & TAKE』という本があります。当該著書の中では人間をGiver(ギバー、受けとる以上に与えようとする人)、Taker(テイカー、与えるより多くを受けとろうとする人)、Matcher(マッチャー、損得のバランスと取ろうとする人)の3つの分類に分け、研究データに基づき解析した結果、最も成功するのは「Giver」であると結論付けています(また同時に最も失敗するのも「Giver」であるため、受けとるより多くを与えても、けっして自分の利益は見失わず、いつ、どこで、どのように、誰に与えるかのバランスをとることと、与えることで自身が喜びやエネルギーをもらえることが重要とも述べています。)。

 また、仏教の教えの中で「自利利他」という言葉がありますが、この言葉の意味は、自分の幸せ(自らの喜び)が、他人の幸せ(他者の喜び)にもつながり、他人の幸せ(他者の喜び)が、自分の幸せ(自らの喜び)にもなるということを差しています。「Giver」の考え方と、「自利利他」の精神は時代も国も異なるものの、内容に共通点が多くあります。
 縮小する社会の中での「成功」と「幸せ」を改めて考えてみますと、私たちは自分だけの「富」「成長」「名声」だけを目指しても、社会全体が機能不全に陥ってしまえば、他人と喜びを分かち合うこともできず、経済は停滞し、互いに疑心暗鬼になる暗い世の中になってしまえばそれは「成功」「幸せ」とはいえないと思います。他人を思いやり、他人に与え、その幸せ(喜び)が自らの(幸せ)喜びとなる循環ができてこそ、経済的にも精神的にも明るい豊かな社会が実現できると考えます。また同時に、そのような社会の中で各個人が明るく生き生きと活動できることこそが新たな時代の「成功」「幸せ」であると私は考えます。また、幸せの循環は1対1の関係ではなく、社会全体の思いやりの心が共有されることによって達成されます。そのためには、個々人がGiveを愚直に続けることと、他人、地域、自身に対する「愛情」を持ち続けることが最も大切ではないでしょうか。
時代が私たちに求めていること
 人口減少化社会の中で、かつ新型コロナウイルスの流行でこれまでの常識や生活様式、様々な前提が変わっていく今、私たちJEYCEEはそれぞれがピンチをチャンスに変え、新たな時代のトップランナーとして地域を牽引していくことが、これからの時代に求められることであると考えます。
 また、それぞれが地域のリーダーとなるためには、自分だけのことではなく、他人、地域、社会に対する思いやりと大きな愛情が大前提として必要になってきます。経済的な成功・成長と精神的な成功・成長の両方を追求することで、私たちは新たな時代のトップランナーを目指します。 
行動指針
地域のため、社会のため、そして自分たちのために、私たちはどう行動すべきでしょうか。時間の早い遅いはありますが、私は人の想いや思考のほとんどは実現化すると考えています。そうであるからこそ私たちは日々の思考、言葉、行動に気をつけ、自らを律し、又は鼓舞し、目指すべき方向に向かっていく必要があります。
西脇青年会議所は、私たちの想いを実現し、新たな時代のトップランナーとなるために、以下の行動指針を定めます。

一つ目は、「他人を大切にすること」
 自分だけの利益はいつか行き詰ってしまいます。私たちは相互に活かしあい、支えあって生きています。他人を大切にすることで社会がさらに豊かになり、その豊かさが回りまわって自分を豊かにしてくれます。また、他者に対する貢献そのものが自らの喜びとなり、自己を成長させ、人生を豊かなものにしてくれます。自分の幸せ(自らの喜び)が、他人の幸せ(他者の喜び)にもつながり、他人の幸せ(他者の喜び)が、自分の幸せ(自らの喜び)にもなる。この循環を作るために、まずは他人に対する思いやりの心を持ち、行動に移します。

二つ目は、「チャレンジすること」
 現状を打破するためにはチャレンジ精神と行動は欠かせません。これまでの歴史から学び、先人の知恵と英知を尊重しながらも、この急激に変化する社会に対応するためにはチャレンジすることそのものに価値がありますし、挑戦する若者が多い世の中はきっと明るくて楽しい世の中だと感じます。コロナ禍の中、これまでの常識や行動様式など大きな変革の時期にあります。逆に言えば、今が全ての人にとってのスタートラインであるため、大きなチャンスと捉えることもできます。私たちは積極果敢に目の前の課題や問題にチャレンジすることで、地域社会を牽引するエンジンとなります。
そして三つ目は、「前向きであること」
 失敗を乗り越え、仲間たちとともに明るい豊かな社会を築き上げるためには、常に前向きにものごとに取り組む必要があります。皆が前向きに取り組むことで大きな推進力が生まれ、それは社会を変革する波を生み出す原動力になると考えます。
結びに
 西脇青年会議所は1961年の創立から地域と共に歩み続けて参りました。2021年度は創立60周年の記念すべき年度でもあります。私たち西脇青年会議所は、先輩諸兄が築いてこられた歴史と伝統を引き継ぎながら、また新た時代の1ページを紡いで参ります。率先してひとづくり・ まちづくりを行い、これからも地域に無くてはならない可能性の満ち溢れた組織として、明るい豊かな社会の実現に向けて運動を行ってまいります。これからも市民の皆様、関係諸団体の皆様、先輩諸兄の皆様からの変わらぬご指導とご鞭撻を宜しくお願い致します

2021年度LOMスローガン

「Give and Give and Love」新たな時代のトップランナーになるために


第61代理事長 篠原 正裕

西脇青年会議所はSDGsに取組みます

持続可能な開発目標(SDGs)とは、2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず、先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり、日本としても積極的に取り組んでいます。我ら西脇青年会議所としても、持続可能な社会にしていくために、SDGsについて様々な取り組みを進めております。