第59代理事長 金田 直也

はじめに

平成の世が30年余りの歴史に幕を下ろし、新たな元号のもと、次なる時代が到来します。高度成長期からのバブル経済、バブル崩壊以降の失われた20年と呼ばれる低成長の時期を経て、バブル崩壊後の日経平均株価の最高値を付けた現在に至ってもなお、乗り越えるべき多くの課題が残されています。
医療費、年金等の社会保障関係費の劇的な増大に始まり、介護問題、労働力の減少、地域経済の衰退など。
これら諸問題の多くが、人口減少、少子高齢化、就業構造の変化等の社会構造の変化によってもたらされています。社会制度の多くが人口の持続的な増加を前提に、資本主義が継続的な経済成長を前提にしていたものが崩れかけています。少子高齢化の中で、次の次代を作る原動力となる我々若者の数は減少してきています。だからこそ、若者一人一人の肩にかかる責任と期待は大きなものであり、我々青年会議所もその責任と期待にこたえられるように運動を展開していく必要があります。

絆を結ぶ要として

若者の数が減少し、事業所の数も減少する中で、青年会議所の会員数もまた減少しております。この状況で我々はどのようにすれば効果的に加杉野地域に対して効果的な運動を行えるでしょうか。会員拡大は取組むべき最重要課題である一方で、若者の数の減少という事実は所与の条件として考えなければなりません。また、「JCがある時代」から「JCもある時代」と言われて久しいように、青年会議所以外にも地域を考える団体も現れてきています。そのような状況の中で、青年会議所が担う役割は、青年会議所以外の諸団体や行政、企業、市民と対話を進め信頼関係を醸成し、時に共に同じ事業に向けて行動することではないでしょうか。青年会議所には長い歴史の中で先輩方が培ってこられた実績と信頼があります。青年会議所を卒業されたシニアクラブメンバーの先輩方の多くもそれぞれの社業や各種団体において活躍されています。これら青年会議所から繋がる多くの絆を現役メンバーが要の役割を果たし強固に結びつけることで、世代や立場、団体を超えて繋がり、より大きな運動を作り出すことができるなら、少ない人数ながらも地域へ大きな貢献ができるのではないでしょうか。

地域経済の発展のために

加杉野地域を含め、地方の若者が都市部へと流出し、地方経済が衰退する中で、我々青年会議所は、地域経済を活性化させるために行動しなければなりません。若者の数が減少する中で、我々青年会議所メンバーは、地域の経済発展を牽引するリーダーであり、企業を発展させる力を養う責任を持った青年経済人でなければなりません。二宮尊徳の「道徳なき経済は罪悪であり、経済なき道徳は寝言である」という言葉があるように、我々は青年会議所に所属する青年経済人として明るい豊かな社会のため、公共心を持って経済活動を行うべきです。青年会議所の活動のため、地域の活動のために仕事を犠牲にすることもあるでしょう。
その一方で、各々が個人の資質を磨き上げ、経済活動を行い、社業において利益を生み出すことも青年経済人として必要不可欠な活動であります。青年会議所運動のために社業を疎かにし、社業を衰退させるということがあってはなりません。それぞれの社業を発展させ、所得を増加させるとともに、雇用を生み出し、地域へ新たな人材を呼び込むことは、加杉野の地域経済を盛り上げていくことは、我々が地域へ貢献できる大きな運動のひとつであります。

挑戦し、失敗できる組織

2010年から2014年にかけて59ヶ国の20代を対象に実施された、「世界価値観調査」では、日本人の若者の「アイデアを思いつき、創造的であることを大切にしている」と「リスクを冒して冒険する生活を大切にしている」という項目で、日本人は59か国中最下位だったそうです。
青年会議所は「青年が積極的な変革を創造し開拓するために、能動的に活動できる機会を提供する」ことを使命としています。
諸先輩方からは、青年会議所は失敗が許される組織だから、精いっぱい背伸びして挑戦し、失敗したらいいと教わりました。挑戦ができる組織とは、失敗を受け入れることができる組織です。事業計画を作成し、実施し、事業報告書を作成し評価する。さらに改善点を検討し、次年度以降の事業に生かす。失敗することを所与のものとし、失敗から成功への一連のプロセスを体験できる。挑戦することを体験するにあたって、これほど恵まれた組織は他にはありません。
今年度は、入会歴の浅いメンバーを中心に事業担当委員会を構成しています。メンバーそれぞれ創意工夫し、果敢に挑戦し、大いに失敗して、大きな成功への糧としましょう。

絆を広げるために

会員拡大は青年会議所の永遠のテーマです。40歳で卒業するという新陳代謝のシステムは、青年会議所運動が時代の先端を行く原動力の一つとなっています。その一方、会員拡大活動が思うように進まず、入会者よりも卒業者が多くなってくると組織としての存亡の危機に立たされることとなります。そこで、我々は加杉野地域の将来を考える多様な人々と出会い、絆を結ぶ機会を積極的に創出し、我々の理念や運動に理解を得るとともに、共に活動できる仲間を積極的に募ってまいります。
そのためには、我々青年会議所がどのような思いを持っているか、地域に対してどのような運動をしているか、どのように自己研鑽を図っているのかなどを、市民や将来の入会候補者に対して広く知っていただく必要があります。
そこで、我々は従来の媒体(チラシ・ポスター等)からホームページやSNSなど、様々な広報手段を用いて、我々の運動や思いがより早く広くに伝わるように広報活動を行って参ります。その結果、より多くの市民や団体と絆を結び、我々の理念と運動に共感と支援を頂くことで、我々の運動がさらに効果的なものとなり、会員の拡大にも繋がっていくではないでしょうか。

結びに

西脇青年会議所は1962年の創立から地域と共に歩み続けてまいりました。西脇青年会議所は、若い感性で社会の諸問題を抽出し、他に先駆けて方向性を示し、失敗を恐れずに実行していく団体です。我々西脇青年会議所は、これからも地域に無くてはならない可能性の満ち溢れた組織として、明るい豊かな社会の実現に向けて運動を行ってまいります。これからも市民の皆様、関係諸団体の皆様、先輩諸兄の皆様からの変わらぬご指導とご鞭撻を宜しくお願い致します

2019年度LOMスローガン

「加杉野の絆を結ぶ要となれ」